正男ちゃんの本箱

正男ちゃんと呼んでくれるのも今はもう父方の甥と姪のふたりだけ、で命名してみた。

耕作放棄地

その3

 園芸用の4Lの畜圧式噴霧器を知人から頂いた。大がかりな農作業にはズブの素人、庭木のアブラムシ退治に希釈した殺虫剤を散布したことがあるくらいである。取扱説明書によれば農薬や散布前後の天気予報や服装や周辺の農作物の状況を慎重に扱わないならない。養蚕農家の桑畑があつたらまずアウトとは聞いていた。

 

その2

 そして時代は令和に。私は今庭いじり中、ブログの「庭と遊ぶ」にあるように「山」を造ろうとしている。40~50センチ位の高さに盛土したい。園芸店で土を買つて来ては盛つていたが、はたと気づいたのはこの畑の土だ。軽トラはないが、少しづつ搬入すれば「塵も積もれば山となる」である。しかも塵ではない正真正銘の土だ。小さな低い令和新山がいずれ出現するだろう。 

 その1

 郊外に妻名義の土地(畑)が1反ほどある。元は桑畑だつたのを実家から20年前譲り受けた。農業委員会の通知では「耕作放棄地」と分類された農地である。定年退職後に晴耕雨読のくらしも悪くないと思つたこともあつたが、そうは簡単に問屋が卸さない。耕耘機などの農具やそれらを格納する物置や軽トラックなど初期投資。何十年と勤め人ぐらしをしてきた私の意気込みや根気。短時間のうちに「晴耕」の話は立ち消えになつてしまつた。以来20年余、日当たりのよい土地の植生らは争つて原始の姿に回帰しようと繁茂。シルバー人材センターに頼んで草刈りをしてお茶を濁している。草刈りをした後も土の表面をついぞ見たことがない。ところで妻の名は篤農家だつた岳父が付けた耕子(こうこ)。昔から「名は体を表す」というが時に外れることもあるらしい。この畑の肥培管理に異を唱えたのは妻だつた。

 

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