正男ちゃんの本箱

正男ちゃんと呼んでくれるのも今はもう父方の甥と姪のふたりだけ、で命名してみた。

ミノックスカメラ(クラシックカメラ)と遊ぶ


 

  クラシックカメラ、それは金属とガラスとで出来ていて今のデジカメと比べるとずっしりと重厚な器械である。蛇腹カメラなら動物の皮も使われる。もともと暗室を意味するという「Kamera」 ドイツ語では女性名詞とされている。生産国の工場を出てから長い年月、幾つもの大陸や国、幾人もの人の手を経て、何かのご縁で小生の手元にあるカメラはそれぞれにいとしい。

2019年末、日本ミノックスクラブに入会した。フィルムカメラでさえ日本のメーカーは生産を中止してる今、フィルムサイズも8×11mmと極小、現像も紙焼きもままならない超マイナーのカメラだけを愛してやまず楽しむ会である。

晩酌の席に古いカメラ侍らせて飲む酒はうまい。経年の傷や機能の一部が壊れていようとも。

イカ Ⅱ 1932年

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イカⅢa 

 1935年に発売されたとあるがシリアル番号をみると1936年製の小生の誕生年と同じ、2020年で84歳になる。

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 ライカミノルタ CL

 

f:id:kanponn:20200102165530j:plain リガミノック

 ミノックスカメラの愛好者なら一度は手にしたいカメラだ。1937年から1940年代、激動のバルト三国ラトビアに誕生、その後の数奇の運命を辿ったミノックスの初代機だからである。外装はステンレス製、重厚な。

 

ミノックス B

 正に掌中の玉。初代機は1937年ラトビアで作られたが、これはドイツで1958年から72年に製造された後期型(シリアルナンバー962×××)。ミノックスカメラには様々なアクセサリが作られて熱心なフアンはその収集のとりこになる。小生もその後塵を拝して四つ五つ買い集めた。これらは使つてみて価値も上がるというもの、出番を考えよう。

それらの小道具をカメラ本体に取り付けて悦に浸っているのはどうも我ら年寄りばかりかも知れない。

満艦飾のように飾り付けたミノックスB。

上部に①ホットシューアダプターと②汎用ストロボ。

下部に③カメラクランプと④ケーブルレリーズと⑤専用三脚。

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ミノックスカメラが撮した写真

 

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 両国国技館 初場所初日 「入り待ち」 令和19年1月

MINOXB

 

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唐沢山神社 令和20年1月 MINOX B

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骨董市

MINOXLX

本と遊ぶ

  私にとって本は一番古い「おもちゃ」かも知れない。もの心ついて八十年余り、幾多の遊び道具が現れては消えた。その中で本はいつも私のそばにいてくれた。その中身は年相応に変わっても。字が読めるようになった小学生の頃、敗色の濃い戦争を日本は米英とし続けていた。色の付いた本や雑誌を手にすることは無かった。その中でどうした訳かもう忘れてしまったが、同級生から色刷りの「キンダーブック」を貰った。

タングラムと遊ぶ

 今、タングラムと遊んでいる。この名を知ったのは「遊ぶ博物誌」朝日文庫だった。随分昔のことである。

 タングラム(知恵の板)の発祥の地は中国だと言われている。正方形を7個の小片(直角三角形(大2個・中1個・小2個)と正方形1個と平行四辺形1個)に切り出して、その小片7個全部を使って問題集の(何かのシルエット)を作るというきわめて単純なゲームだ。

 時折、問題集とタングラムの小片を並べては無心にひとり遊んでいる。

「遊」という文字、物見遊山、遊興とか遊び人、どちらかというとさ娯楽的なイメージがある。しかし、「遊行」、「遊戯」などマイナスイメージばかりではない。

唐突だが「遊」の文字、論語

「子曰く、知るものは好むものに如かず、好むものは楽しむものに如かず」(雍也編二十)

「子曰く、道に志して徳に拠り、仁に依りて芸に遊ぶ」 (述而編六)

知るよりも好む、更に楽いむをもって佳しとしてるが、「遊」の境地に達すること最上ではないかと思う。スポーツや武術の世界では異論がありそうだが。

五輪出場のアスリートが空港でのインタビューで「楽しんで来ます」なだと言うのを聞くが、最近は非難の声も聞かれなくなったような気がする。

 画像は「日本列島」とローマ字の「M」、それらしく見えるでしょうか?

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真偽の程は分からないが、かのナポレオンも遊んだというし、眉唾だが中国で4千年も前に出来たという。モニターに目まぐるしくゲームのキャラクターが飛び交う今、高齢者には安くて静かで手軽なゲームだ。

 

ぐい飲み

 20数年ほど前の一時期ぐい飲みの収集をしたことがある。旅の記念によく買つたりした。猪口より大振りで姿・形の格好のいいものが多い。地元の有名無名の陶芸家が好んで作陶するからだろう。飲んべいにはやや多めに酒が入るし、誰が付けた名かぐい飲みとは心地よい響きがする。備前焼の酒器ひと揃いなど欲しかつたが高価でご縁はなかつた。

 その後ある陶芸クラブでまだ轆轤を使わせてもらえない頃、自作のぐい飲みを作りたいと思つて出来たのが下のぐい飲み。釉薬の気まぐれのお陰で曾て遊んだ西安城外の赤い砂漠に上弦の月が上がつたように見える。銘は密かに唐の詩人李白の子夜呉歌にあやかつて「長安一片の月」とした。親指と人指指と中指とで軽く挟み、底を薬指で支えるとピタリと右の手に収まる。酒器自らの重みとなみなみと注がれる酒の重みとが重なつて手に快い。厚くなく薄くなく唇に当てた感じも佳い。いつも晩酌に侍るのはこの「長安一片の月」。いつかぐい飲み漁りも奈良焼きを最後に沙汰止みになつた。

 

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耕作放棄地

その3

 園芸用の4Lの畜圧式噴霧器を知人から頂いた。大がかりな農作業にはズブの素人、庭木のアブラムシ退治に希釈した殺虫剤を散布したことがあるくらいである。取扱説明書によれば農薬や散布前後の天気予報や服装や周辺の農作物の状況を慎重に扱わないならない。養蚕農家の桑畑があつたらまずアウトとは聞いていた。

 

その2

 そして時代は令和に。私は今庭いじり中、ブログの「庭と遊ぶ」にあるように「山」を造ろうとしている。40~50センチ位の高さに盛土したい。園芸店で土を買つて来ては盛つていたが、はたと気づいたのはこの畑の土だ。軽トラはないが、少しづつ搬入すれば「塵も積もれば山となる」である。しかも塵ではない正真正銘の土だ。小さな低い令和新山がいずれ出現するだろう。 

 その1

 郊外に妻名義の土地(畑)が1反ほどある。元は桑畑だつたのを実家から20年前譲り受けた。農業委員会の通知では「耕作放棄地」と分類された農地である。定年退職後に晴耕雨読のくらしも悪くないと思つたこともあつたが、そうは簡単に問屋が卸さない。耕耘機などの農具やそれらを格納する物置や軽トラックなど初期投資。何十年と勤め人ぐらしをしてきた私の意気込みや根気。短時間のうちに「晴耕」の話は立ち消えになつてしまつた。以来20年余、日当たりのよい土地の植生らは争つて原始の姿に回帰しようと繁茂。シルバー人材センターに頼んで草刈りをしてお茶を濁している。草刈りをした後も土の表面をついぞ見たことがない。ところで妻の名は篤農家だつた岳父が付けた耕子(こうこ)。昔から「名は体を表す」というが時に外れることもあるらしい。この畑の肥培管理に異を唱えたのは妻だつた。

 

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平成最後の春

 新しい年号が「令和」と決まつた。外来語でないラ行で始まる日本語は少ない。玲瓏な音感と万葉集を出典としたところがいい。平成31年の4月も旬日のうちに終わる。寒暖目まぐるしく変動した春であつたが、年寄りなりに二三の地を歩き写真を撮つた。
 霧の唐沢山城跡の高石垣
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 雪の高石垣

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 天平の丘公園の淡墨桜
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クラシックカメラと遊ぶ(作品展)

2020年春
 
2019年秋(17)

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2019年春(14)
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2018年秋(19)
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2018年春(46)
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2017年秋(17)
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2017年春(10)
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2016年秋(8)
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2016年春(27)
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2015年秋(48)
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2015年春(24)
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2014年秋(18)
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2014年春(20)
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2013年秋(37)
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2013年春(18)
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2012年秋(10)
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2012年春(12)
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2011年秋(展示順19)
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